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2013年4月4日木曜日

消費税学習レジュメ

費税増税の問題点(ウソで固められた消費税論議)

1.「日本は財政危機」のウソ
(1)日本のバランスシートは「資産が借金を上回っている」
     
資産:1073兆円(金融資産494兆円、固定資産等579兆円)
負債:1037兆円(国債・地方債等) 正味資産36兆円
(内閣府2010.12)

(2)「世界一の金余り国」(財務省2010年末)
<主要国の国内余剰資金>
日本251兆 中国167兆 ドイツ114兆 スイス64兆
アメリカ-252兆 フランス-29兆 イタリア-28兆 イギリス-24兆

■消費税増税で景気は落ち込み、税収は減るとわかっているのになぜ?
<財務官僚だった高橋洋一氏>
・市民は苦しみ、官僚が得をする(消費税)増税の仕組み
 「税率を上げれば、産業界などで例外処置を求める声が出てくる。それに応える形で利権が生じる。つまり、増税は財政再建でも、公的年金制度のためでもなく、単に官僚の利権獲得の為であるのだ」

■増税法案成立後、大型公共事業計画が
・「修正」の中で消費税増税で浮いたお金を大型公共事業に回すことを3党が合意し、消費税増税法案に明記
・増税法案成立後、すぐに自民党200兆、公明100兆円の公共事業計画を持ち出す→このこと自体が「財政危機論のウソ」を証明

2.日本の消費税は低すぎるというウソ
<日本とヨーロッパ諸国の消費税率>
日本5%
イギリス17.5%
ドイツ18%
フランス19.6%
イタリア20%
フィンランド22%
スウェーデン25%
ノルウェー25%
デンマーク25%

<国税収入全体に占める消費税の割合>
イギリス22.5%
ドイツ27.0%
イタリア27.5%
スウェーデン22.1%
日本22.1%

<ヨーロッパの高税率の中味>
・生活品非課税の原則があるので、毎日スーパーで消費税を払う日本とは状況が違う
■イギリスの軽減税率一覧表
・ゼロ関税 (食料品、新聞、書籍、医薬品、国内交医療費、上下水道、住宅建築など)
・非課税(医療費、教育費、郵便、福祉など)
・5%軽減税率(家庭用燃料、電気代など)
cf.フランスの例 
フォアグラ・トリュフは5.5% キャビアは19.6%(国内産保護)
板チョコは5.5% 高級チョコは19.6%
■ヨーロッパの社会保障財源は消費税ではない













①日本の消費税依存度はすでにフランス、イタリアを上回っている
②ヨーロッパ諸国が社会保障の財源にしているのは事業主保険料とその他の税(所得税、法人税)
・日本の社会保障財源の不足の原因はここにある
・財界がヨーロッパ並の社会保障を日本にも、というのならまっさきに法人税、所得税を払い、事業主保険料をはらうべき

<アメリカには消費税がない>
・アメリカでは何度も消費税導入を検討したが、その都度却下されてきた。
・なぜか→
「2万人の追加職員と7億ドルの費用を要する。金がかかる割に税収増が望めない」
「軽減税率を設けても貧困層だけでなく、富裕層の負担も軽くする」
「消費税が貧困層を追い詰め、従来以上に福祉ニーズが拡大し、犯罪や自殺が増える」

3.派遣社員の増大は消費税がもたらした
「仕入れ税額控除」
・正社員に支払われる給与は仕入れ税額控除の対象に
 ならないが、派遣社員への報酬は対象となる。
・金融機関や大企業の多くは、社員の大半が出向社員
 で100%出資の派遣会社を設立

 4.消費税は中小・零細企業を狙い撃ちにする
・請求書の上では消費税が上乗せされた形でも、実際はその分の単価を切り下げられ、儲かってもいないのに消費税を払わなければならず、やむなく分納や滞納に。
・仕入れ税額控除を受けるための書類作成の事務負担は自営業の規模では対応できない。
20項目を超える記載内容、一つでも記載漏れがあると税務署は認めない

5.大企業は消費税増税を大歓迎
■輸出戻し税
・輸出に消費税を課さないのは国際的ルール
・輸出業者は仕入れの際に払った消費税分が「損」になる。その分を税務署が輸出業者に還付する仕組み
(問題点)
・輸出大企業の取引の実態として、下請けに対して納品の際に消費税分の単価を買いたたく場合がある。
・その上で「払わなかった」消費税まで税務署から還付される。
・消費税の増税でその額が膨らむのは明らか。

















6.「日本の法人税は高すぎる。法人税減税の財源に消費税10%を」のウソ
<表面税率(法定実効税率)と限界実効税率>
■表面税率
イギリス  28.00% 
フランス  33.33%
ドイツ  29.83% 
アメリカ  40.75%
中国  25.00%
韓国  24.20%
日本  40.69%

・表で見るように、表面税率は日本とアメリカは高い。
・ヨーロッパ諸国は社会保険料の企業負担が日本よりも高く、反映されていない。
・日本やアメリカは減価償却率や投資税控除額などの控除があり、これを差し引いた「限界実行税率」でみるとアメリカは15%、日本は20%である。
・日本には他にも過去の損失を7年間繰り越して黒字と相殺できる制度も
7.消費税10%でどうなるか
■消費税が3%→5%に上がったとき何が起きたか
・自殺者の急増 1998年以降日本の年間自殺者数は3万人超
  消費税10%で年間5万人と予想する人も
・滞納税額が増加
 1998年消費税滞納額が急増→「価格に消費税を転嫁できない」事業者が急増
 H21年度租税滞納状況では消費税の滞納額は全体の50%!
「消費税は強者が弱者から収奪する卑しすぎる税制だ」(斎藤貴男)

8.消費税増税を中止させるために
 世論の60%以上は消費税増税反対。
 来る総選挙、参議院議員選挙で国民の願いを実現する政権を樹立する。

2013年3月6日水曜日

TPP学習レジュメ

TPP 環太平洋(戦略的経済)連携協定について
                                                      
1.TPPとは(Trans-Pacific Strategic Economy Partnership Agreement)
*農産物も含め、すべてのものの関税撤廃が原則
*ものの貿易以外にも、金融や保険、公共事業、医療、労働者の移動なども対象に
 →日本のアメリカ化計画
*日米共同声明の誤解 「交渉に参加する場合は、すべての物品が交渉の対象とされる」と明記


2.なぜTPPなのか、推進派の言い分
(1)GDPでたった1.5%の第一次産業を守るために残りの98.5%の産業が損をしている。98.5%の産業を伸ばすためにもTPPに参加した方がいい。
(2)日本は閉鎖的。国を開き、日本経済を活性化させる必要がある。
(3)TPPに参加すれば、外国から安い商品やサービスが入ってくるので、国民にとってはメリットになる。
(4)日本の人口は減り需要が減少する。アジアの需要を取り込む必要がある。
(5)輸出立国の日本はTPPで自由貿易の恩恵を受けないと経済が悪化する。
(6)中国の脅威を抑えるためにもTPPに参加して日米間の結束を強めるべき。
(7)日本の米は品質が高いから、TPPに参加しても農家はつぶれない。
(8)日本の農業がダメになっても外国から買えばよい。安い食料品が買えるならいいのでは。
(9)TPPで病院業務への株式会社参入が認められる。病院の新規参入やサービスの質の向上につながる。


3.反対派の言い分
(1)TPPは農業(1.5%)だけの問題ではなく、全産業に影響が及ぶ問題
・TPPは関税撤廃よりも非関税障壁といわれる様々な規制・制度の撤廃、緩和にある。
・農業だけでなく金融・保険、医療、公共調達、食の安全性、教育、投資、労働など様々な分野を外 国に開放
(2)関税は全品目で見るとアメリカやEUより低い。すでに日本は開放国。
・TPPで経済活性につながるか→事項
(3)デフレ下で外国の安い商品やサービスの供給でさらにデフレ進行→価格競争、倒産増、失業者増、国民所得低下
(4)需要減は供給減でもある。無理してアジアの需要を取り込む必要はない
・TPP交渉を行おうとしているしている国のGDPの9割は日本と米国が占める。
・他のアジアの国は経済規模も小さく需要も少ない。日本の輸出は伸びない。
・TPPのターゲットは日本
(5)日本のGDPで輸出が占める割合は1割程度
・日本は輸出依存国ではなく、国内の内需主導の経済
・TPPで輸出を伸ばすよりもデフレを脱却し、内需拡大をはかる方が重要
・TPPに参加しないと韓国に負ける?
(6)TPPはあくまで経済・貿易に関する取り決め。安全保障は別問題。
・TPPを結んだから尖閣問題でアメリカが日本を助けるわけではない。
(7)TPPで日本農業は壊滅
・外国産に700%の関税をかけている現在ですら、松屋やすかいらーくは外国産の米を使用
・TPPで関税が完全撤廃されれば日本の農業は外国産農産物に駆逐される
(8)外国に依存するということは外国の供給が断たれれば国民は飢えるということ
・近年の干ばつでアメリカやオーストラリアで小麦が不作
・ロシアでは2008年の大不作の年に法律で小麦の輸出を禁止
・農産物は国内供給が原則
(9)株式会社とは利益増進が最大の使命
・採算性の薄い業務やサービスは廃止        ・特に地方格差が増大
・アメリカや韓国の医療がどうなっているか(後述)


4.TPP導入の本音
(1)TPPはアメリカの対日経済支配政策の総仕上げ
①1989-1990日米構造協議
 U.S.-Japan Structual(構造上の) Impediments(障害) Inisiative(主導権)
 [日米間の構造的な障壁に関する主導権]
・ソ連崩壊後、米国の国益を害する最大の敵は日本の経済力とする米国の「日本経済破壊作戦」
・日本の誇る「もの作り」への投資ではなく、公共分野への投資を強制(輸出産業の抑制)
  10年間で630兆円の公共事業を強制
  →財政破綻の原因(ムダなダム、空港、橋、超高層ビルなど)
  →もの作り国家の破綻
・財源は地方に押しつけ→地方の財政破綻
・「そもそも日本人が日本語をしゃべっていること自体が構造障壁だ」(森永卓郎・当時資料づくりに 携わる)

②1994-2009年次改革要望書
 数々の悪法はアメリカの要求だった。アメリカの資本介入の法整備。
1998 大規模小売店舗法の廃止…大規模店舗の進出
   建築基準法改正…アメリカ製木材の輸入
1999 労働者派遣法改正…日本型終身雇用の破壊、日本経済の破壊
2002健康保険本人3割負担の導入(公的医療医保険制度破壊の第一歩)
2003 郵政民営化…郵貯・簡保の市場化、共済もターゲットに
2004 法科大学院の設置と司法試験制度の変更…アメリカ企業の参入促進、訴訟社会化への足がかり
2005日本道路公団解散、分割民営化

③鳩山内閣は年次改革要望書を廃止
 鳩山、小沢の失脚→菅・野田政権→自民党政権でTPP参入(?)


(2)生協運動にも影響、日本型ライフスタイルの破壊が目的
・あらゆる分野に新自由主義の競争原理を導入
  生協や農協の共助の仕組みがわからないアメリカのマーケットメカニズム
  公的医療保険制度も共済制度も解体
  ex)サッチャー演説の後、赤ちゃんを連れた母親が発言
    「サッチャー首相、あなたはこの子からミルクを奪う気ですか?」
    「子どもにミルクを与えるのは政府の責任ではありません。それはあなたの責任です」


(3)アメリカの属国化で大企業はまるもうけ
・TPP、消費税増税でデフレはますます進行
・資産価格は暴落→大金持ちは土地、ビルの買い占め
・大会社の社長は消費税の負担無し 車も飲み代も経費の消費税分は控除できる
・その負担分はすべて庶民がかぶる 庶民は単なる労働力 死ぬまで働いてどんどん納税しろ


5.TPPで各分野はどうなる
(1)農業は壊滅
*関税ゼロでアメリカ・オーストラリアの農産物のなだれ込み
*日本の米の生産は90%なくなり、食糧自給率は40%→13%に(農水省試算)
*350万人が失業
*アメリカ:自国の食糧自給は極めて重視。生産費の高い米など多くの穀物に多額の補助金をつけて      輸出可能にするなど手厚く保護。

(2)脅かされる食の安全
*食品添加物、ポストハーベスト、残留農薬、BSE、遺伝子組み換え作物などの基準緩和を求めてく ることは必至
*TPPでは加盟国を差別してはならず、国産品と輸入品に異なる基準設置は許されない

(3)金融・保険の自由化
①簡易保険を民間保険に…簡保資金の70%は国債・地方債で運用。これを外国の金融会社に委託→ アメリカが日本国民の金融資産をコントロール
②共済に民間保険と同様の義務を課す(積立金の義務など)→体力のない共済はつぶれる→共済掛金 が外資に流れる

(4)学校も外資の株式会社に
①現在でも20校程度の株式会社立の学校(LCA国際小学校、朝日塾中学・高校など)
    LCA:帰国子女向け、授業は英語
  朝日塾:英国のパブリックスクール(貴族学校)が手本。子どものうちから「一級市民」「二級市      民」を格付けする発想。「質の高い教育は金で買え」(学園長)

(5)労働条件の悪化
①貿易から国際投資戦略に
・これまでのアメリカ対日政策、二国間協定では相手国の労働条件改善が基本だった(日本産業の高 コスト・低生産性体質化によって国際競争力をそぐ目的)
・国際投資戦略では企業買収と転売によるキャピタルゲイン(売却益)が目標になる。
・そのためには企業の株価の引き上げが必要→従業員のリストラ、派遣労働者化による人件費削減
・ホワイトカラーエグゼンプションの導入(事務系サラリーマンの休日出勤・時間外労働の規制緩和 =残業代ゼロ法案)
②労働者の移住の自由化
・東南アジアの安い労働力の移入→国内賃金水準の引き下げ
・これまでの看護師・介護士の受入の教訓から公用語を英語に?

(6)日本の公的医療保険制度の解体
①営利企業の参入
  現在は医療法で営利目的の医療機関開設は認めていない
              ↓
    規制緩和で自由診療・営利追求を目的にした株式会社の参入も
  (特区への進出、病院買収、米軍病院の進出など)
②国民皆保険制度の解体
■アメリカの医療
 ・行程医療保険制度がなく、民間保険が中心
 ・4700万人が無保険 → 映画「シッコ」
■日本参入をねらうアメリカの医療保険会社
  ・公的医療保険制度がネック
  ・混合診療の禁止もネック → 混合診療解禁を求める猛烈なアプローチ
■日本の公的料保険制度はそう簡単に崩れない(?)
・TPPにはISD条項がある
・投資家が不利益を被ったと、その国の政府を訴える制度。
 国内法ではなく国際法で判断。国民皆保険制度を守ろうとする日本政府を、アメリカの投資家が訴 える。
③外国人医師・看護師・介護職員の参入
<心配>
・労働条件の悪化、賃金低下   ・医師の偏在(もうかる大都市中心に)
・医師増員政策の停滞      ・派遣元(東南アジア諸国)の地域医療の崩壊
<米韓FTAによって韓国の医療はどうなったか>
・韓国にも国民皆保険制度があるが、「経済特区」によって営利病院の経営が認められた。
  営利病院では医療費を病院経営者が決めることが可能で、健康保健医療費の6-7倍の支払い請求  がなされている。
・経済特区が廃止されれば、混合診療の全面解禁につながる
・医薬品・医療機器は市場価格にすることが義務づけられ価格が高騰
・韓国政府が健康保険制度を強化する対策を打ち出した場合、米国の民間保険会社が「医療保険市場 を縮小させるもので民業圧迫だ」と、韓国政府に損害賠償を請求できる(ISD条項)。


6.TPP参加を防ぐために
①アメリカの圧力に屈しない政権をつくる
  毎日新聞社の候補者アンケート TPP反対244 賛成113 無回答53 非該当70
②マスコミの民主化で情報を公開する
③インターネット、団体機関紙など既存マスコミ以外での宣伝
④これまでの枠組みを超えた各界・各層の共同
  農協、生協、医師会